大阪の中心地・梅田から地下鉄で2駅の天神橋筋六丁目。下町的な雰囲気を残し、生活臭漂うこのエリアに、総勢200種類以上のメニューを提供する中華料理の人気店があります。なんでも「中国の5つ星ホテルのシェフ」が鍋を振るっているそうで、味もさることながらボリューム満点でリーズナブルと、食べログをはじめとする口コミサイトの評価も上々です…
双龍居|定番メニューから高級食材まで…総勢200種類以上のメニューをリーズナブルに楽しめる下町の実力派中華食堂
双龍居に初めて訪れたのは、とある平日の夕方の開店直後。まだ日が落ちる前の早い時間帯でしたが、宴会が予定されていたようで奥の個室からワイワイガヤガヤ楽しそうな声が聞こえてきます。

白と赤を基調とした店内、その壁には写真付きのメニューがずらりと横に並びます。酢豚やエビチリ、チャーハンといった定番メニューから、点心、デザート、今まで見たことのないマニアックなメニューまで…
多くのメニューが一皿1500円までと良心的な値段ながら、中には北京ダックやフカヒレの姿煮、季節限定の上海蟹など高級食材メニューも垣間見えます。気軽に行けない超高級レストランで提供されるのと同じメニューを格安で思う存分楽しむ、といった使い方もできるかもしれません。
水煮牛肉:お店一番のおすすめメニューはインパクト絶大の激辛料理
その200種類以上あるメニューの中でも、お店一番のおすすめが水煮牛肉という聞き慣れない名前の料理(お値段 税込1100円)。「水煮」という2文字から、何となくあっさりしたスープ仕立ての料理をイメージしますが、実際は…

このように、一目でわかるインパクト絶大の激辛料理〜!土鍋から溢れるほどのたっぷりスープに、薄切りの牛肉とキャベツがこれでもかっ!というくらい入っています。

土鍋の下を支えるお皿に溜まる、真っ赤なラー油の海…これを見た後に実食に踏み切るには、かなりの覚悟が必要です。

覚悟を決めて実食…いや〜、とにかく豆板醤が効いてます。辛さですぐに味覚が麻痺するし、もはや味を細かくお伝えするのは不可能です。とにかく辛い。汗はダクダク。だけど箸が止まらない。以上!という感じです。
その激辛スープの反作用で、牛肉とキャベツに当たった時はほっこり甘くて幸せなひと時。牛肉は柔らかく、キャベツはシャキシャキ感が残るちょうど良い硬さ。女将さんに聞くと、この一杯にキャベツが1/8玉入っているそうです。食べている感覚としてはもっと入っている気がするのですが、これ以上入れてしまうとスープが水っぽくなってしまってダメなのだそうな…

激辛好きな人には自信をもっておすすめできますが、そうでない人なら3〜4人でシェアするのがちょうど良いかな、と思います。ちなみにこの水煮牛肉、中身を食べきった後に玉子麺を投入してラーメン風にすることもできます。そんな強者はなかなかいないと思いますが、〆の玉子麺をご希望ならスープを飲み切らずに残しておきましょう。
フカヒレのあんかけ丼:小さいながらフカヒレが2枚!高級食材をリーズナブルに食べられるお得な一杯
この水煮牛肉に完全に舌をやられてしまった後なのですが、この日にオーダーしたもう一品・フカヒレのあんかけ丼(お値段 税込1500円)が運ばれてきました…

正直、水煮牛肉の前に来てくれたら…という思いはありましたが、もはや後の祭り。辛さで麻痺の残る舌で精一杯味わうこととしましょう。
器の中央にこんもり山状に盛られた白ご飯に、程よい味加減の醤油あんかけがたっぷり。ご飯の周囲をシャキシャキのチンゲンサイで彩り、中央に小さなフカヒレが2枚乗っています。

醤油あんかけご飯が、辛さに悪戦苦闘した舌をいたわるかのように優しくしみわたっていく感じ。あんかけでコーティングされたご飯粒がハラハラと口の中でほぐれ、大量のキャベツを食べた後でもスイスイ胃袋に収まります。

メインのフカヒレは、このようにスプーンに乗るくらいの小サイズながら、しっかりヒレの形を保っています。弾力があってプルプルしていて、噛むとかすかな魚臭さがふわりと喉から鼻へ漂って嗅覚を心地よく刺激。大きな姿煮には及ばないものの、めったに食べられない高級食材を手軽な値段で食べられる、お得な丼です。
麻婆豆腐:辛さではなく旨味で勝負!絶妙なとろみがついた新食感の一品
こちらは2回目の訪店でオーダーした、中華料理の定番メニュー・麻婆豆腐(お値段 700円)。何でも、ここの麻婆豆腐はちょっと食べ方に気をつけなければならないらしく、店内の至る所にこのような張り紙がされています。

かき混ぜると水っぽくなる?へー、一体どんな麻婆豆腐なんだろう…と想像するのも束の間、土鍋になみなみと注がれた麻婆豆腐が目の前に運ばれてきました…

では、早速実食…口に入れて最初に気づいた違いは麻婆豆腐のとろみ。この麻婆豆腐は、他店で一般的に使われる木綿豆腐ではなくて絹ごし豆腐が使われているのですが、その絹ごし豆腐とほぼ同じくらいのとろみが麻婆についているのです。なので、舌の上で崩れる絹ごし豆腐の食感と麻婆のとろみが一体化するというか…この食感、かなり面白いです。

食べ進めていくと、確かにレンゲで多少は攪拌されて麻婆がやや水っぽくなる印象があります。その原因はおそらく絹ごし豆腐でしょう。でも、多少の辛味はあるものの麻婆にとても良い味が出ているので、水っぽい麻婆もスープ感覚でするすると喉を通っていきます。

ボリュームも3〜4人でのシェアにも問題ないくらいあるので、当然白ご飯(お値段 +200円)1杯では足りません。おかわりのご飯もすいすい進んで一気に完食。「辛いだけが麻婆豆腐じゃない!」と思っている方なら、ここの麻婆豆腐はきっとハマると思います。
ビルの1階から5階までが店舗…双龍居天満駅前店で満洲風酢豚を食す
双龍居は、本店から歩いて5分くらいのところでも支店を1つ運営しています。天満駅前店はビルの1階から5階までが店舗になっていて、総勢220人ほどのお客さんを受け入れることができるのだとか。1つのフロアを貸し切ったりして、ますます宴会がしやすい設計になっています。
しかも年中無休で、ランチタイムとディナータイムを分けない通し営業(ランチとディナーの間は飲茶タイムだそうです)。とっても使い勝手の良さげなお店なので、この辺りで中華を食べたくなったら、ここに行けば必ず望みは叶います。
そんな天満駅前店で注文したのが、日南もち豚の満洲風酢豚(お値段 1500円+税)というメニュー。普通の酢豚とどう違うのか?と気になって注文したわけですが…

このように、角切りではなく薄切りの豚肉が何層かに積み上げられています。タレはケチャップ色のついていない透明な甘酢ダレ。その他野菜などの具材は一切ありません。これが満洲スタイル。

では、実食…薄切り豚肉には天ぷら風の衣がついていて、油で軽く揚げられて少しオイリーです。その衣は天ぷらのようなサクッとした食感ではなく、どちらかというとモチっとした感じです。オイリーなのもあって見た目より重厚感があって、ボリュームは程々にも関わらず結構腹持ちしそうです。
そして、この豚肉にかかった甘酢ダレですが、ちょっとだけニンニクと生姜を効かせていて、これらの刺激が甘さのなかにちょっとだけ潜んでいます。僕の好みからすると、もう少しニンニク生姜を効かせてもいいかなぁ…と思いますが、これくらいの方が食後にニンニク臭くならずに良いのかもしれません。
ちなみに天満駅前店、ワンドリンク制だそうです。本店に行った時にはドリンク注文不要だったような…新しく始めたんでしょうか?いずれにしても、今後ご注意ください。
天六あたりで中華が食べたくなったら…双龍居へのアクセスは、最寄り駅の大阪メトロ・天神橋筋六丁目駅から徒歩8分
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…

双龍居 5店満点中[star rate=\”4.5\”]
住所:大阪府大阪市北区池田町10-11 辰巳ビル1階
電話番号:06-6358-8808(予約可)
営業時間:ランチ 11:30-14:00、ディナー 17:00-24:00(日曜祝日は23:00まで)
定休日:第1・第3月曜日
駐車場:なし(近くのコインパーキングを利用)
クレジットカード払い:不可(現金払いのみ)

双龍居 天満駅前店 5店満点中[star rate=\”4.0\”]
住所:大阪府大阪市北区浪花町1-24 JL天満駅前ビル
電話番号:06-6377-8808(予約可)
営業時間:11:00-23:00(うち14:00-17:00は飲茶タイム)
定休日:年中無休
駐車場:なし(近くのコインパーキングを利用)
クレジットカード払い:不可(現金払いのみ)
天満駅前店は、大阪メトロ堺筋線の扇町駅からも徒歩3分の距離です。
P.S. 双龍居の近くには、こんなお店もありますよ…
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