プリプリサクサクのエビ天に、甘辛醤油だれがかかった炊き立ての白ごはん…日本の庶民文化を具現化すると言っても過言ではない天丼という料理を、無性に食べたくなる時があなたにもありますよね?
その天丼が、めっちゃ具だくさんでボリューム満点で、しかも千円札一枚でお釣りが返ってくると聞いたら、あなたもそのお店を知りたくなりませんか?なりますよね?お任せください。今回は、そんなコスパ満点の天丼を提供するお店のご紹介です…
金子半之助|たった1つのメニューで国内外に急成長…その原動力となった江戸前天丼、そのお味はいかに?
そのお店・金子半之助は、東京の日本橋を中心に多数の店舗を運営する天ぷら専門店。お店のホームページによると、店名の金子半之助は過去に実在した日本料理界の重鎮で、そのお孫さんが祖父譲りのレシピ帳をもとに2010年に天丼専門店をオープン。その後たった10年で日本国内のみならず海外にも手を広げ、今では国内外で30弱もの店舗を抱えるほど大きなお店に成長してしまいました。
金子半之助日本橋本店:世界中に勢力拡大中の江戸前天丼の人気店は、どんなに大きなお店かと思いきや…
今回ご紹介するのは、その金子半之助の本店。どんなに大きなお店なんだろう…と想像しながらお店に向かって歩いていくと、こじんまりとしたお店の外観にちょっと拍子抜けします。

この建物の2階にも客席があるようですが、1階は調理場とカウンター席が5脚しかありません。調理場も人がギリギリすれ違えるくらいのスペースしかなく、かなり店員さんとお客さんとの距離が近いお店です。
たった1つのメニューで世界中に支店を拡大…金子半之助が提供する江戸前天丼はどんな味?
さらに驚きなのが、金子半之助のメニュー。金子半之助には、トッピング用の単品天ぷらをのぞけば、メニューは江戸前天丼ただ1つしかありません。裏を返せば、この江戸前天丼(お値段 980円+税)ただ1つで、全世界に支店を30店舗近く持ってしまったわけです。そんな江戸前天丼、一体どんな丼なのか?ますます興味がつのります…
さて、席に着くと身体に良さそうな黒豆茶が出されます。香ばしくて天ぷらの油を一気に洗い流してくれそうな黒豆茶、天丼には最適です。そして、カウンターの上に並んでいる赤と黒の器には、それぞれお店自慢の「がりごぼう」と「いぶりたくあん」が入っています。僕は使いませんでしたが、好きな方は天丼に合わせてみてはいかがでしょうか?

黒豆茶を飲みながら一息ついていると、今回のターゲット・江戸前天丼が運ばれてきました(味噌汁は別注文:税抜き+120円)…

とにかく見てください、このトッピング。まずは長さ20cmはあろうかという穴子の天ぷら…はみ出し天丼で有名な葱や平吉の穴子にも全然負けていません。加えて2尾のエビにししとう、烏賊と小柱のかき揚げ、海苔、最後にもう1品あるのですが、それは後でご紹介します。これでたったの980円ですよ。これを見て驚かない人なんて、この日本にいるのでしょうか?

では、早速実食といきましょう…ごま油で揚げられた天ぷらは衣がサクサクで香ばしく、その一方で油のくどさが感じられず見た目より軽く食べられます。加えて、所々に散りばめられてあるすだちの皮が口の中に飛び込んで、柑橘系の爽やかさを振りまいてくれるものですから、これが揚げ物であることを一瞬忘れてしまいそうになってしまいます。

続いて、これらの天ぷらにかかった秘伝のタレ。タレ自体はふんわりと甘味があって、醤油のコクがしっかり出たものなのですが、これが天ぷらにかかると不思議と存在感を消す…というか、どちらが主役なのかをしっかりわかっているかのように目立たなくなります。
ほんのり味をつけながら、天ぷらをべちゃっとさせず、あくまで主役の味を引き立てるタレ。「秘伝」の2文字に引っ張られてインパクト不足な感もありますが、僕はこのタレ好きですね。
そして、天ぷらを食べ進めていく中で気づいたこの天ぷら。こいつもまた、すごいんです。中を割ってみると…

中から出てきたのは卵の黄身。そうです。この天ぷらは、生卵を揚げたものなんです。すごくないですか?生卵に衣をつけて、形を保ったまま油で揚げて、ちょうど中身が温泉卵くらいの半熟具合。これ、どうやって揚げているんでしょうか?僕は見れませんでしたが、お店の外から職人さんが天ぷらを揚げているところを観れるので、ぜひ揚げているところを一度見てみてください。
いや〜、そりゃ、人気が出るはずですわ。こんなに完成度の高い天丼が、たったの980円ですから。天丼嫌いでなかったら、ぜひ一度足を運んでみてください。ちなみに、穴子や海老が苦手なら別の食材に替えてくれるそうです。追加トッピングもできるので、お気軽に店員さんに相談してみてはいかがでしょうか。
金子半之助の天ぷら単品メニュー(値段は税別)
- 穴子 500円
- キス 300円
- 海老 200円
- 烏賊と小柱のかき揚げ 200円
- 玉子 100円
味もさることながらコスパも満点…金子半之助 日本橋本店へのアクセスは、最寄り駅の東京メトロ銀座線(半蔵門線)・三越前駅より徒歩1分
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…

金子半之助 日本橋本店 5点満点中[star rate=\”5.0\”]
住所:東京都中央区日本橋室町1-11-15
電話番号:03-3243-0707
営業時間:平日 11:00-21:30 LO、土日祝 10:00-20:30 LO
定休日:年末年始、不定休
駐車場:なし
クレジットカード払い:不可(現金払いのみ)
金子半之助エキスポシティ店:フードコート内の店舗で本店と同じ天丼が楽しめる?
その金子半之助、僕の住む関西にも一店舗支店を持っています。2015年に大阪・吹田にオープンしたエキスポシティ内のフードコート。商業施設内のフードコートでの出店は、お店のこだわりを存分に出せなくなる気がして個人的にはちょっと残念ですが…東京の本店と同じ味が楽しめるなら文句のつけようがありません。
というわけで、とある日の夕方にエキスポシティを訪問。やはり新型コロナの影響が後を引いて、施設内のお客さんも前より少なめです。フードコートにも席がガラガラの状態だったので、思ったよりあっさり天丼にありつけたのですが…
論より証拠。まずは天ぷらの実物を見てください…

こちらは、エキスポシティ店での最上級メニューとなる海老天丼のそばセット(お値段 1180円)。海老が4尾も入っているのは嬉しいのですが、本店の天丼にあった穴子の一本揚げがありません。具材は他に卵、舞茸、獅子唐、かぼちゃの合計5種類。普通に天丼ですが、先に穴子の一本揚げを見たことがある人が見たらどう感じるか…

実際食べてみると、醤油控えめでふんわり甘いタレは本店のタレに近いと思います。でも、どことなく存在感が軽い感じがするのはフードコートの雰囲気ゆえでしょうか?天ぷらを揚げているのも若いスタッフさんですし…
生卵の天ぷらは健在で、タレと合わせて金子半之助らしさは感じられます。でも、この一杯だけで判断するなら、これで30店舗も支店ができるのは少し考えにくいな…やっぱり、フードコートでお店を判断してはいけませんね。お店本来の姿を確認するには、やはり本店を訪れるのがベストです。
東京まで行かなくても生卵の天ぷらは楽しめます…金子半之助 エキスポシティ店へのアクセスは、最寄り駅の大阪モノレール・万博記念公園前から徒歩7分
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…

金子半之助 エキスポシティ店 5点満点中[star rate=\”3.0\”]
住所:大阪府吹田市千里万博公園2-1 大阪ららぽーとEXPOCITY3階
営業時間:10:00-20:30 LO
定休日:EXPOCITYに準ずる
駐車場:あり
クレジットカード払い:可
P.S. エキスポシティの近くには、大阪で3本の指に入ると言われている超人気のラーメン屋が…
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